細野祐二公式ホームページの御挨拶

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フロードシューターによる分析を始めて1年2か月が経過し、これまでに東証1部上場企業約1400社の財務諸表危険度分析を行ってまいりました。日本の上場企業数は、東京証券取引所第1部市場が約2100社、第2部市場が約500社、新興市場が約1000社となっていますので、全東証1部上場企業の分析を終えるのにはあと7か月、日本の全上場企業の分析にはあと22か月の年月がかかります。フロードシューターは、2021年1月に、日本の全上場企業の財務諸表危険度分析を終えるという所与の目的を達成することになります。

日本の上場企業にフロードシューターをかけると、企業規模あるいは産業業種にかかわらず、おおむね5%の割合で要警戒・危険銘柄が検出されます。これらの要警戒・危険銘柄については、検出の都度、会員向けEメールで警鐘を鳴らし、また、月次に開催される複式簿記研究報告会において報告を行ってまいりました。また、特に社会的影響が大きいと思われる要警戒・危険銘柄については、その都度、新聞・雑誌あるいはネットメディアに寄稿して社会に注意喚起をしています。

このような活動の中で、2018年7月に複式簿記研究報告会で取り上げたライザップは、同年11月にフロードシューターの分析通り、業績見通し下方修正を行い、同年12月には、ソフトバンク・グループの携帯子会社ソフトバンクの新規上場は、フロードシューターの分析通り、初値公募価格割れとなる事態が出現しました。フロードシューターは、その強い社会的発信力により、大きな実績を残せたように思います。

2011年11月に発覚したオリンパスの粉飾決算や2015年に発覚した東芝の粉飾決算により明らかなように、企業から巨額の監査報酬をもらって行う日本の公認会計士制度は機能しません。行政は、機能不全の日本の公認会計士監査制度に対して長文式監査報告書の導入等を検討していますが、企業から巨額の金をもらっているという構造の下では、どのような監査制度改正も機能することはあり得ません。

2018年9月に「秘密結社鷹の爪」や東京ガールズコレクションで有名なディー・エル・イーの粉飾が発覚しました。ディー・エル・イー事件の馬鹿馬鹿しさは、この粉飾は、当期純利益と営業キャッシュフローの差額に運転資金分析を行うことで、誰でも簡単に発見できることにあります。フロードシューターはこれを20秒で発見しますが、フロードシューターがなくとも、誰でも数時間のフロードシューター的分析により、ディー・エル・イーの粉飾を発見することができるのです。こんなものが延々と何年間も発見できなかったというのでは、監査法人の会計監査なるものに存在意義はありません。

日本の投資家は、開示財務諸表の信頼性を監査法人の監査報告書に依拠することができません。この現実の下で、企業から1円の金ももらわないフロードシューターが開発されましたが、フロードシューターはXBRL自動解読による複雑なシステムとなっているため、その導入コストの高さと導入時間の長さを原因として、簡単にこれを利用するわけにはいきません。そこで、今般、誰でも簡単かつ低廉に利用できる簡易版フロードシュータ(エクセル版)を開発しました。

フロードシューターは、上場会社の財務諸表危険度を数百社あるいは数千社単位かつ秒速単位で分析するために設計されています。しかし、一般利用者は、何も数百社単位かつ秒速単位の財務諸表危険度分析のニーズがあるわけではありません。数社あるいは数十社単位かつ数時間単位での財務諸表危険度分析は、エクセル版フロードシューターで簡単に行うことができます。

簡易版フロードシューターの操作には簿記会計の基礎知識など全く必要がありません。自動車工学の理解がなくとも車が運転できるように、また、ITプログラミングの知識がなくともパソコンの操作ができるように、簿記会計の基礎知識がなくともエクセル版フロードシューターは誰でも操作することができます。今般、エクセル版のフロードシューターの完成に併せて、その習得のための講座(フロードシューター養成講座)を開講することにしました。この講座の受講者には、エクセル版フロードシューターが配布されます。フロードシューター養成講座の受講修了者は、超高機能の財務諸表危険度分析を自分自身で簡単に行うことができるようになるのです。

また、複式簿記研究会は、毎月、100社のフロードシューターによる財務諸表危険度分析を行い、その結果を財務諸表危険度分析報告書として法人並びに個人向けに発売しておりますが、要警戒・危険銘柄だけの低廉な報告書の希望が多く寄せられていることから、今般、個別銘柄報告書を編集して発売することとしました。

フロードシューターによる分析を始めてから現在に至るまで、さまざまな個人研究者あるいはシステム開発企業から共同開発の依頼を受けました。フロードシューターはシステムとして既に完成していることから、当会は共同開発を行いません。このことは、寄ってたかって分業で開発されたシステムに時代を切り開く独創性などあり得ないという私の信念に基づくものでもあります。ただし、システム開発企業がフロードシューターを自らのシステムに組み込んでこれを自社の販売網に載せて販売することは、フロードシューターの普及に貢献すると考えられることから、このような営利開発に対してはできる限りのご協力を惜しみません。ご要望があれば当会までお問い合わせください。

フロードシューターは、現在、上場企業分析のための全機能版フロードシューター(銀行版フロードシューターを含む)と、XBRLデータ読み込み機能のない簡易版フロードシューターが完成していますが、今後は、決算短信対応版と非上場企業分析用のフロードシューターの開発に着手し、2019年内のできるだけ早い時期に完成を目指すつもりです。前者は、マーケットが有価証券報告書より格段に開示のタイミングが早い決算単信に基づくフロードシューターを求めているからで、後者は、金融機関等による与信調査において、非上場中小企業のフロードシューターのニーズが非常に高いからです。さらに、これらの開発が一巡した段階では、エドガー等に対応した海外版フロードシューターの開発も行う必要があります。

複式簿記研究会は、フロードシューターの全世界における普及を図っていきたいと考えています。引き続きご支援のほどをお願い申し上げる次第です。

細野祐二

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新着情報

日付 新着情報
2019/05/20 第15回財務諸表危険度分析「商業Bグループ100社」を配信しました。
2019/05/15 複式簿記研究第11回報告会「国際会計基準による「のれん」バブル怒涛の4連発」が銀座紙パルプ会館で開催されました。
2019/05/05 5,6両日で第1回フロードシューター養成講座が銀座紙パルプ会館で開催されます。
2019/05/03 ZAITEN6月号に新刊「会計と犯罪」の推薦記事が掲載されました。
2019/04/25 東洋経済オンラインに「横尾氏は令和の巌窟王になる」と題する横尾宣政さんとの対談が掲載されました。
2019/04/25 「横尾宣政さんの再審無罪を支援する会」を設立し、その総会を銀座紙パルプ会館で開催しました。
2019/04/21 ビジネスジャーナルにゾゾのビジネスモデルの崩壊についてのコメントが掲載されました。
2019/04/20 FACTA5月号に「DLEの粉飾決算とあずさ監査法人」について寄稿しました。
2019/04/18 東京経済の定期報告会でゾゾのビジネスモデルの崩壊と資金繰り難に関する講演を行いました。
2019/04/17 複式簿記研究第10回報告会「楽天の利益はロバの耳」が銀座紙パルプ会館で開催されました。
2019/04/15 CFO Forumに「DLEの粉飾決算」と題する論稿を寄稿しました。
2019/04/12 第4回投資委員会が開催され第4回フロードシューターファンドが組成されました。
2019/04/11 デイリー新潮に日産ゴーン事件に関する郷原弁護士との対談全文が掲載されました。
2019/04/11 週刊新潮に日産ゴーン事件に関する郷原弁護士との対談が掲載されました。
2019/04/10 JBプレスに日産自動車オマーン・ルートについて寄稿しました。
2019/03/20 第13回財務諸表危険度分析「東証1部輸送用機器B精密その他製造105社」を配信します。
2019/03/20 本日発売のFACTA2019年4月号に「ZOZOビジネスモデルの崩壊」について寄稿しました。
2019/03/20 複式簿記研究第9回報告会「秘密結社鷹の爪とあずさ監査法人」が銀座紙パルプ会館で開催されます。
2019/03/19 日本CFO協会主催会計アカデミー最終回「フロードシューターのアルゴリズム」が開催されます。
2019/03/15 第3回投資委員会が開催され第3回フロードシューターファンドが組成されます。[ファンド説明]